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■今と昔の家づくりの考え方■

[投稿日]2024.11.22

宅ローンアドバイザーの石塚です。

2024年も残り少なくなってきました。

今年は過去に例がないほどに「建て替え」の仕事を多く頂きました。

概ね築35~50年程の旧家屋が多く、リフォーム(リノベーション)すると直したい箇所が膨大になる為費用がかさみます。

建築費用とさして変わらないリフォームを施すなら、あと30年、安心した暮らしを送っていこうと考えると「建て替え」を選択される施主様が多かったです。

旧日本家屋(特に農村地帯に多くある)はとにかく南側に広く縁側を設け、軒が長く出ています。

これは風通しが良く、夏の直射日光を遮ってくれます。

半面、冬はとても冷えます。

こういった家に住まわれている方は経験があるかと思いますが、真冬の日中なんかは家の中より外に出た方が暖かいぐらいです。

北側に配置されることの多い台所や脱衣室、お風呂場は極寒地帯。

入浴時の温度差によるヒートショックでの死亡件数は交通事故を超えているそうです。

(◎_◎;)!!

わが国では平安時代頃から「家づくりは夏を旨とすべし」と言われ、

冷暖房機器のなかった時代、冬の寒さは火を起こすことで対策出来るが、夏の暑さはいかに風を取り入れ、日差しを防ぐか・・・で対策していた訳ですね。

時は流れ、「外壁」と「窓」の断熱・遮熱性能が飛躍的に向上した現代では「広い縁側」や「長い軒」を造る理由はほとんどなくなりました。(あえて昔ながらの和風デザインを好む方もいます)

冷暖房設備も整った事もあり、新築住宅の多くは昔に比べると窓がやや少なく、サイズも小さめにして適度に「筋交い」「補強壁」部分を設ける事で建物の強度、耐震性を高める方向へシフトしています。

弊社でも今年から地震の揺れを抑制する「制震ダンパー」https://www.imanet.jp/kdamper/を全棟標準採用しています。

一方で、昨今では現代の家づくりの基本をベースとしつつ、さらに「窓の場所や形状」「軒のサイズや配置」にこだわった、

昔ながらの風と日差しをコントロールする事でエネルギー消費を抑えるパッシブデザイン」という家づくりの考えも生まれました。

まさに歴史は繰り返す・・・です。